日 時:2023年6月21日(水)~22日(木)
案内人:久下直哉6/21
案内人:広瀬慎也(芦生の森認定ガイド)・久下6/22
主 催:旅の本棚
振り返り:鳥ガイドの目線より。
初日、トロッコ道を歩き始めてすぐにシマヘビのお出ましとなりました。線路沿いと平行に休息している感じでした。民家近くでホオジロ、キセキレイを観察し灰野へ向けて移動。杉林を抜けた所からオオルリが囀り始め、探したけれども見つからず、先に進みました。灰野に到着し休憩後、再び宿に向けて出発。 道中再び、同じポイントでオオルリが囀り始め、今度は、杉の隙間から見た対岸の木の梢に止まっているのを全員で確認。宿に戻る前に資料館で鳥の剥製などを見ながら解説。また、翌朝の観察ポイント を案内中に、アカショウビンの移動する声を確認。立ち止まり、アカショウビンが囀る山側を見ていると、鳥の影が有り、よく見ると何とアカショウビンいました。お客様1名は撮影されて他3名はスコープで観察できました。2分ぐらいの奇跡的な出会いに、一同、興奮しました。私自身もツアーガイドとして10年以上、芦生に来ているけれども、今回のような出会いは初めてで興奮しました。(アカショウビンの写真は参加者の方よりお借りしました。ありがとうございました。)
いつもは囀りのみだったので参加者の皆様にとっては本当に幸運だったと、思います。初日より素晴らしい一日を過ごし、夕食の地鶏のすき焼を頂き、ホタル観察後、翌朝、聞かれるだろうと思われる鳥の囀りを確認して就寝しました。
翌朝、夜明け前の3時半頃に山の家玄関前に集合して林道のポイントに向けて移動。時々、ヨタカの囀りが聞こえていました。まだ、雨は降っていなかったのですが、ポイント到着後に降り始めたので無理せず、宿に戻りました。朝食後、8時に宿を出発。バス車内からはヤマドリもみられました。雨が降り続くため、安全な下谷から、長治谷作業小屋に向けて傘をさしながら歩き始めました。由良川の沿いを歩き、トチノキ・ホウノキの葉の見分け方、ブナ・ミズナラ・カツラの巨樹が聳え立つ沢を時々、渡渉しながら芦生の森を五感で感じていました。保水力の高い木々の水を求める長い巨根にも驚きました。コアジサイのアロマ的な香り、クロモジの柑橘類の香り、カツラの葉の甘い香りも感じました。道中には、日があまり経っていないクマ剥ぎの生々しい跡がみられ、原生林らしい深い森にいるんだと感じました。
雨の降る中のバードウオッチングはなかなか、難しいけれども、鳥の囀り、巣立ちした雛の声を聞きながら歩きました。沢ではミソサザイ、木の梢ではオオルリが響き渡っていました。ブナの林ではゴジュウカラ、アシウスギの林ではキバシリが良く囀っていました。あと、タイミングよく気付く事ができたのはコノハズクの「ブッポウソー」という囀りが雨音に混ざりながら、はっきりと3回、聞こえました。日中に聞こえるのはあまり無いので聞くことができて良かったです。その後、長治谷に昼頃に到着して、お弁当を頂いて、専用車にて宿に戻りました。園部駅には14時30頃に到着して解散となりました。ご参加頂いた皆様、有難うございました。
(写真は、クマ剥ぎ風景、由良川にブナの巨根が張りだす風景。)
<見聞きした鳥>28種 6/21:トロッコ道 6/22芦生原生林下谷
ヤマドリ・キジバト・アオサギ・ホトトギス・ヨタカ・トビ・コノハズク・アカショウビン・カワセミ・サンショウクイ・カケス・ハシブトガラス・ヒガラ・ヤマガラ・ツバメ・コシアカツバメ・ヒヨドリ・ウグイス・メジロ・ゴジュウカラ・キバシリ・ミソサザイ・カワガラス・トラツグミ・キビタキ・オオルリ・スズメ・キセキレイ・ホオジロ。
バードガイド 久下直哉(くげなおや)
10代から80代までの幅広い顧客に、五感を使ったバードウオッチングをご案内。
大阪城公園から北海道知床、山陰、四国、九州、沖縄県宮古島を範囲。時には
海外の鳥も案内することも。野鳥だけでなく日本酒にも詳しい。
資 格:鳥類標識調査員 鳥見歴30年 ガイド歴16年 詳しいプロフィール。
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