オガワコマドリの出現
オガワコマドリLuscinia svecicaとの出会いの最後は1997年2月の大阪府男里川河口でした。図鑑「日本の鳥550 山野の鳥」(P264)の写真個体です。その個体は3年ぐらい続けて、同じところに飛来して年々喉元の色合いが変わってきて一番きれいな状態を見て、印象を忘れないようにしていました。そして今回はせっかく、淀川に飛来してくれたので見に行き撮影・観察をしました。今回の個体はまだ、喉元の色合いが完全な状態ではありませんでした。餌付けをされていたとしても、今回に限っては、自分なりに見る価値があるだろうと判断しました。再会が、約23年ぶりという
気持ちだったからです。
写真の観察撮影日は2020年3月12日。観察地は淀川河川敷上流
特徴は喉の色模様
オガワコマドリ(全長15cm)の特徴は♂の喉元の色(青・橙・黒・白)が斑が帯状に見えること、尾羽に黒と橙の色合いでT字状(フィールドガイド日本の野鳥P241)に見えるところです。分布は幅広く、日本にはオホーツク沿岸・カムチャッカで繁殖する個体が、日本に数少ない冬鳥として飛来していると考えられます。来年は、色変わりしてまた、出会いたい鳥の一種です。
*オガワコマドリの種名の「オガワ」は大正5年に小川三紀氏によって確認されたところから、その名前が付けられている。
バードガイド 久下直哉(くげなおや)
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資 格:鳥類標識調査員 鳥見歴30年 ガイド歴16年 詳しいプロフィール。
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