モンベルバードウオッチング
モンベルバードウオッチングはMOC(モンベルアウトドアチャレンジ)と私が2018年からコラボ
レーションして、月1,2回、現地集合解散で、「初めてバードウオッチングを体験してみよう」というテーマで実施しています。少人数10名限定で半日(9時30~12時30)と終日(9時30~15時)の観察地により2種類のパターンがあります。2020年3月11日に実施したバードウオッチングは京都蹴上より琵琶湖疎水沿いに歩き平安神宮を見ながら鴨川へ歩くコースとなりました。今回は一番初めに目立ったカワウについて紹介します。
カワウPhalacrocorax carbo(TL82cm)の嘴は先端が少し湾曲していて魚を捕食しやすい形状になっています。大きな群れになって採餌行動を起こしたり、樹上にコロニー(集団)で繁殖する事があります。その為、糞の公害として嫌がられることもありますが良く観察すると虹彩がエメラルドグリーンでとても美しい部分もあります。ちょっとした角度から鳥を見ると嫌がられている鳥も、可愛く見る事ができます。
カワウの羽根干し
よく写真の様にカワウが羽根を干しているシーンが見られます。これは、カワウが深く水中に潜れるように羽には油分が含まれていないからです。油分が含まれていたらすぐに浮き上がってしまいます。再び、潜るために彼らは羽を乾かしてスタンバイしているのです。他の鳥たちは油分もあり、尾羽の付け根にある油壷から嘴で油を取り、羽に塗り、羽繕いしますがカワウには油壷が退化していると言われています。油壷は、焼き鳥屋さんのメニューにある「ぼんじり」を意味します。ぜひカワウを見かけたら羽干しをしているかなと思ったり、目の虹彩を見てあげて下さい。
バードガイド 久下直哉(くげなおや)
10代から80代までの幅広い顧客に、五感を使ったバードウオッチングをご案内。
大阪城公園から北海道知床、山陰、四国、九州、沖縄県宮古島を範囲。時には
海外の鳥も案内することも。野鳥だけでなく日本酒にも詳しい。
資 格:鳥類標識調査員 鳥見歴30年 ガイド歴16年 詳しいプロフィール。
コメント