八東ふるさとの森 オオコノハズクの季節

日 時:6月15日(土)~6月19日(水)
場 所:八東ふるさとの森
リンク:季節のイベント | 【公式】八東ふる里の森 (hattofurusato.com)
内 容:「オオコノハズクライトアップツアー」
*現地案内人として協力させて頂きました。

6月15日(土)
ツアーの流れは19時より、管理棟研修室にて、オオコノハズク成鳥が、巣箱にいる雛に給餌する際にどの枝木に止まり、どんな餌なのか、何時頃に給餌するのかなどを簡単に動画を利用して解説し、現場にご案内して指定席にて観察・撮影または自由観察・撮影して頂く流れにしました。
オオコノハズク成鳥は主に20時過ぎから給餌に来ました。20時から21時までの間に2010・2015・2025・2030・2038・2050と6回、給餌にきました。主に蛾の仲間を与えていました。
特にオオミズアオという種類を与えていました。給餌する時間はあっという間です。その瞬間を狙うカメラマンも、すごかったです。 巣箱の雛は常に巣箱から、外を眺めて、「シュ―ッ、シューッ」鳴き、親鳥からの給餌を待ちます。親鳥は猫が鳴くように「ニャーッ、ニャ―ッ」と雛に合図を送ります。親子の様子を私たちは感じ取ります。初日は、観察者が非常に多く、ライトアップは予定通りに終了しましたが3羽いる雛の内、成長の良い個体が1羽いて巣立ち寸前だろうと予測していました。

6月16日(日)
私が早朝4時から5時までアカショウビンの囀りをヒアリングをして、オオコノハズクのポイントに到着すると何だか慌ただしい状況でした。聞くと、4時55分に1羽巣立ちしたと、先入りして観察されていた方より、聞きました。既に地上から1.5mほどの植え込みの中に止まっていました。私自身、気が動転して、確認できませんでしたが、落ち着いたらすぐに確認できました。

<巣立ちした1番子>
その後、私自身、業務の為、一旦、離れました。午後から、急激な雨が降り出し、観察者も現場から離れました。その結果、巣立った雛が行方不明となりました。そして、夜となり、前日と同じように親鳥は雛に給餌をしていました。2羽のヒナが押し合い圧し合いと、巣穴から顔を出している風景が可愛いかったです。

6月17日(月)
前日の事もあり、少し早めにオオコノハズクのポイントに行きましたが、早朝の巣立ちはありませんでした。日中は変わりなく、夜を迎えました。再び19時からライトアップしました。この日は、給餌の中でも、とても大きな、ネズミを餌として持ってきたこともありました。嘴にネズミを咥えて、ぶらん、ぶらんするネズミを足で持ち直し、巣箱にもっていきました。

エサを催促する雛

大きなネズミを餌に持ってきた親鳥
この日も巣立ちは、ありませんでした。翌日に期待しました。

6月18日(火)
夜明け前の3時頃から土砂降りの雨が降りました。朝の巣立ちは無いと思いました。私はお客様を丹比駅に迎えに行き、少し遅めの昼食を取っていました。そして数分後、観察者より、事務所へ「2羽目が巣立った」連絡が入りました。慌てて、現場に駆け付けると、既に道を挟んだ沢がある方の木々の中に佇んでいました。少しづつ顔が見えるところまで移動してきました。そしてミラクルな事に、別のお客様より1番子を見つけて下さいました。まさか昼過ぎに巣立つとは驚きました。2羽がどこかで合流する事を期待し、夜を迎えました。残された雛1羽は、ライトアップすると、体半分が何度か出る風景が見られ、親鳥も巣立ちを促すようにして鳴き、今か今かと思っていた途端、19時33分に巣から、どこかに飛び移るようにして地上に落ちてしまいました。私は親鳥が見ている事を信じて、その日は、少し、早めにライトアップを終了し、朝を迎えました。
6月19日(水)
早朝、オオコノハズクの様子を見に来ると1番子と2番子がかろうじて横並びしていました。葉っぱが被り、ゆっくり観察できませんでした。また、3番目の子は枝移りしている途中で、沢の方へ落ちてしまったと聞きました。でも、親鳥の声と雛の声が聞こえていました。親鳥は、雛を見離さず、見守っている事に親子の愛情を感じました。
<最後に>
八東ふるさとの森では、例年23日以降がオオコノハズクの巣立ち日という傾向でしたが、1番子が今年は1週間早く巣立ちとなりました。今年は、季節全体が1週間前倒しになっている傾向があります。まさかオオコノハズクまで影響が出ているとは思いませんでした。 この後、7月からは、
コノハズクがふるさとの森で繁殖を始める事と思います。非常に楽しみです。
この度は、期間中、ツアーに、ご参加頂いた皆様、ご縁を頂いた皆様、有難うございました。
また、八東ふるさとの森のスタッフの皆様、有難うございました。

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